キャリアモデル 総合職の先輩のキャリア

旧日本郵政公社に入社し、半年後の郵政民営化を経て、本社集配部、東京支社集配担当で勤務。2014年には郵便局管理者として銀座郵便局郵便企画部に1年間配属された。2015年より現職。

郵便・物流業務部 集配企画室 2007年入社

安川 幸Miyuki Yasukawa

安川が社会人として最初に取り組んだのは転居処理をオンラインで管理するシステムの開発。民営化元年という渦中での新人時代となったが、「仕事の進め方や考え方などを上司や先輩から見たり聞いたりしながら学び、自分自身でも試行錯誤しながら仕事を進めた経験が今の私の仕事のスタイルにつながっている」と安川は振り返る。

Episode 1 民営化1年目。
混乱の中だったから学べたこともある

興味を惹かれたのはオペレーション。"転居処理のシステム化"のプロジェクトでデビュー

安川は理工学部システムデザイン工学科を卒業し、民営化が決定していた旧日本郵政公社に入社した。
「機械や電気、建築、ロボット開発まで何でも学べる学科。幅広い知識を身につけたいとの思いから、その環境を生かして、進級に必要な単位数にこだわらず可能な限り多くの授業を履修しました。進学して研究者を目指す道も考えましたが、理系の専門家だけではなく、様々なバックグラウンドを持った人たちとやりとりしながら仕事ができることや、伝統を守りつつも民営化して新しいチャレンジもできることに魅力を感じ、当社に就職することにしました」
郵便のどの部分に携わりたいかは早い段階から決めていた。 「就職活動中の会社訪問を通じて、郵便のネットワークやシステムに興味を感じ、オペレーションの仕組みをつくることで、郵便を支えたいという思いははっきりしていましたね」
安川のその思いはかなう。3か月の郵便局研修が終わると集配部に配属された。当時、転居届の受付は転居届用紙のみで、局内では受付けた転居届を紙媒体で管理していたが、全国の転居情報を一元管理できる「転居マネージャーシステム」とインターネットでの受付もできるシステムを構築することになった。郵便局での最適なオペレーションフローを考え、そのフローに基づくシステム要件をシステム開発のベンダーとやりとりして決定したり、全国の支社や郵便局にシステムの操作方法を指導したりと、入社1年目からこのような大きな仕事に恵まれ、その経験を通じて仕事の進め方や考え方の基本等、多くのことを学んだという。 「毎年全国で600万件以上提出される転居届の情報をデータ化できるよう転居届の仕様を作り変えたんですよ。今でも使われていて、旅行先でも全国どこの郵便局に行っても、その転居届があるんです。目にする度に、あのころを思い出します」
運用開始前は多忙を極め、開始後も全国からの問い合わせが後を絶たなかったが、一つひとつ丁寧に対応していくうちに、それも収束していった。

アウトラインを示し「ゴールはここ」と言って仕事をまかせてくれた上司

当時の上司の指導は的確だったと安川は言う。
「民営化直後ですから、みんな忙しく決して手取り足取り仕事を教えてもらえたわけではなかった。でも、当時の上司は、仕事のアウトラインを示して『ゴールはここ』と言って、ゴールまでの過程はまかせてくれたんです。どのように進めればよいか自分で考えながら進めた結果、力がついたと思うんです」 初めて携わる業務に対して自信が持てず安易に指示を仰いだときは、決まって上司はこう言った。
「で、安川さんの考えは?」
まずは根拠を自分で調べ、自分の考えを持てということである。そして、時にはこんな返事も返ってくるようになる。
「安川さんにまかせる。結論を教えてくれればいいから」 そんな言葉をもらえたときには、信頼してもらえていると感じて嬉しかった。その後は、主体性を持って、どんどん進めるようになった。 「それでいて放任というわけでもなく見守ってくれてもいました。判断に迷って相談にいくと、的確なアドバイスをもらったり、一緒に考え、議論したりしながら、事務を進めることができました」
民営化直後の集配部のオフィスはあちこちからの電話が鳴りどおしだったそうだ。
「その電話を受けたり、誰かが話している内容を聞いたりするうちに、他部署や支社との関係や担当者の名前が頭に入っていったんですよね。バタバタしていましたが、大変だったという思いより、その経験のおかげで部の全体像がつかめたのは大きかったなと思います」

新人時代を終えた安川は東京支社へ。現場に近い場所から見た本社はまた違って見えた。そして支社で働く人々の中に飛び込み、コミュニケーションを深めたことが、新たな人脈づくりにつながる。

Episode 2  多くの人々と出会えた支社時代。
今に生きる人脈築く

外から見た本社。指示を浸透させる難しさを知る

集配部に配属され3年と少しが経ち、安川は東京支社集配担当へ異動することになった。ここで目にしたのは、これまで本社から支社や郵便局に発信していた指示がどのように受け取られているか、その実態だった。
「反省すべき点がたくさんありました。もっとわかりやすい指示の出し方・伝え方があったなと。支社で働いて、それがよくわかりました」
ポストからの郵便物の取集めに関する新たなシステムの運用を開始するため、安川は本社からの指示やシステムの操作方法等について、郵便局担当者を対象にした研修の講師を務めた。研修後、郵便局からの問い合わせに対応しつつ、各郵便局の運用が円滑に開始できるよう本社と郵便局をつなぐ役割を熱心に果たした。また、実際に郵便局に足を運んだり、電話でやりとりすることで、地域事情などにより局状が違うことを感じた。
「できる限りたくさんの人と話す機会を持とうと思いました。上司について回って、いろんなところに顔を出しては、人脈を広げるように心がけていました。支社の集配担当の女性社員は私が初めて。覚えてもらいやすかったのもあったんでしょう。わずか11か月の配属でしたが、たくさんの方と知り合うことができ、そこで出会った現場の第一線のプロの方々との縁は私にとって大きな財産です」
後に本社や銀座郵便局で働く際、安川はこのときに築いた人脈に、何度も繰り返し助けられたという。

本社に戻り、郵便業務に関するシステム刷新に向けて幅広い視点で

1年弱の東京支社での勤務を終え、安川は本社に戻った。郵便局に近い立場での仕事を通じて視野を広げた安川は、集配部に再び配属。集荷業務やドライバーコールの推進、郵便業務に使用するシステムの刷新に携わることとなった。
「システムの刷新にあたっては、ゆうパックの引受から配達までの全体オペレーションの見直しをトータルで考える必要があり、支社や郵便局から寄せられる意見をできる限り反映させたいと思っていました」
郵便局から届く意見には、本社だけの議論では気付かない「なるほど!」と思う知恵がたくさんある。
「端末のボタンや画面ひとつとっても、郵便局の実態を把握しなければ使い勝手の悪いシステムとなってしまう。ユーザーである郵便局の意見も大切にしつつ、本社として全体を見極めながら、できるものとできないものの判断も必要でした」
システムリリースに向け、連日関係者との検討・議論が深まった。
「転居のシステム開発のときは、関係者は5人の担当者とベンダーが1社で、コミュニケーションをとりやすかったのですが、このシステムの刷新は規模も大きく、部門間の調整や数社にまたがるベンダーとのやりとりに苦労しました」 しかしより大きなシステムの開発をやり遂げたことで、さらに成長を果たした安川であった。

銀座郵便局で管理者を経験し、再び本社へ配属。部下の育成という新しいテーマに取り組みつつも、入社10年目を迎えた今、さらに自分の可能性を広げられる仕事に挑戦したいという意欲を持っている。

Episode 3  マネジメントを学び、
部下と仕事をする面白さを知る

銀座郵便局で管理者として勤務。間近で目にした郵便局経営

本社に復帰してから2年半後、安川は銀座郵便局の管理者として、1年間お客さまに一番近いところで勤めることとなった。毎日何が起こるかわからない郵便局の温度感を肌で感じるとともに、局経営会議のほか、局長、副局長など郵便局幹部のみの会議にも毎週出席させてもらうことで局経営に触れることもできた。
「損益状況や営業成績などの数字の考え方や評価方法、また局全体・ブロック全体の推進状況やそれに伴う取り組み等を知る機会に恵まれたのは貴重な経験でした。でも、芳しくない状況をどのように挽回していくのかについては、主に集配を担当してきた自分には知識や経験が足りず、的確な意見が出せませんでした。まだまだ足りない部分があるということを痛感しました」
また、東京駅100周年を記念した丸型ポストの設置に向け、東京駅の担当者と設置場所やセレモニーの段取りについて交渉したり、5つある集配関係部の再編にも積極的に取り組んだ。
「それまでは1担当として、ゴールがある程度示されているものや関連する周辺部分に着目してどうすればよいのか考える仕事でした。しかし銀座郵便局の管理者のときは、考え方からゴールに至るまでの方向性の案を考えた上で支社や郵便局幹部に説明し了解をもらうこと、施策展開のためにチーム員へ役割分担しスケジュール管理するなど、施策全体を俯瞰的に見る必要がありました。これまでよりも一歩進んだ役割を担い、チームの中で意思疎通ができる環境をつくり相互調整しながら、カタチにしていく面白さを感じました」
安川が、良い仕事ができる組織づくりというテーマに取り組む機会になったのが銀座郵便局時代だった。

これまでの上司を参考に、部下の力を引き出していきたい

2015年から務める現職で安川が取り組んでいるテーマのひとつが、チーム員とのコミュニケーションである。参考にしているのは、自分がこれまでにお世話になった上司や先輩、そして自分の記憶だ。任せるべきところは任せ、見守る。
「これまで自分が担当する業務を実現するため、上司にヒカリを当ててもらいながら仕事をさせてもらえた環境に感謝しています。今後は、チーム員を信頼して任せる部分は任せて、意見に耳を傾け、それぞれの思いをかけあわせながら進めていきたいなと。議論することにより、自分にはない発想に出合えることもあって、自分の成長にもつながっていると感じています」
自分がそうだったように、まかせれば部下は頑張ってくれるものだ。アイデアが受け入れられて、嬉しそうな顔をする部下の気持ちはよくわかる。『褒めて伸ばす』ことの大切さを、改めて感じている。
「私一人が経験できること、考えられることは限られています。上司先輩部下、それから支社や郵便局でこれまでお世話になった方たちの存在は、私にとっての財産。これからも仕事を通じた広がりを大切に、最大限のアウトプットをしていきたい」
現在は、集配の業務に携わりつつも、人事や営業の部署とのやりとりも増えているという。集配などの各業務が経営に与えている影響や貢献度合いを把握する経営企画やお客さまニーズに対応した商品企画など、より幅広い業務に携わりたいという気持ちも芽生えている。
「アンテナを高くし、多角的な視点を身につけることで、ぶれない自分の軸を確立していきたいと思っています」

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日本郵政グループ各社の仕事は多種多様ですが、そのいずれにも共通していることは、この国のすべての人のために汗を流すという使命感であり、お客さま一人ひとりからの信頼こそがすべての仕事の源にあるという自覚です。働き方は生き方です。日本郵政グループでは、いろいろな支え方で、たくさんのプロフェッショナルが活躍しています。