キャリアモデル 総合職の先輩のキャリア

旧日本郵政公社入社後、郵政民営化を経て旧郵便局株式会社経営計画担当に。2009年から北海道支社に1年半勤務。2010年に本社に戻り、営業企画部、店舗部を経て2014年4月より現職。

チャネル企画部 2005年入社

伊村 三四郎Sanshiro Imura

地域の結びつきが強い奄美大島で育った伊村。大学を卒業し、地域のために働くことを志したのは自然なことだったと言える。郵便局ネットワークに対する思いも都市部のそれとは違ったものだった。

Episode 1「地域のために」+
「新しい挑戦」という魅力

中学まで育った奄美大島では郵便局の存在感はものすごく大きかった

伊村三四郎は様々な土地で生活してきた。
「生まれは鹿児島県の奄美大島。南西のほうにある宇検村という村です。中学まではそこで暮らし、高校は鹿児島市内の高校に進学しました。大学は石川県の金沢へ。」そして日本郵政公社への就職で東京にやってきた、という。
大学は理学部数学科に進んだ。
「高校時代は数学なら誰にも負けないという自信がありました。それを突き詰めようと思って大学に行くと、同じような連中がたくさんいるんですよ(笑)。そして大学で学ぶ数学は、それまでの数学とは別次元でしたね」
国家公務員や地方公務員の試験も受けていたが、旧日本郵政公社の地域への貢献度、加えて郵政民営化というチャレンジの局面を迎えていることに惹かれた。奄美大島出身ということもあり地域を支えたいという思いは特に強く、地域の中での郵便局の存在感も大きなものだったと伊村は言う。
「当時、私が郵政に対し抱いていたイメージは、地域になくてはならない生活を支える会社。その会社が民営化の流れとなり、地域の役に立つことができ、その上で新しい挑戦に取り組んでいけるというのは、二重の意味で魅力的に映りました。」

郵政民営化に向けて「全国の郵便局の通信簿」をつくる仕事

入社後は旧郵便局会社設立の準備を担当する部署に配属された。最初の仕事は「全国の郵便局の業績は、どんな状況になっているか」を把握するための評価指標の作成だった。非常に少人数での取り組みだったという。
「部にならないくらいの人員でのスタートでした。だから経営計画“担当”。簡単に言えば、郵便局の通信簿をつくる仕事です。実際に一つひとつの郵便局に対し、どういう点を期待して評価の項目を作ればいいのか、さまざまな議論がありました。」
全国共通の郵便局を評価する基準づくり。もちろん郵便局にはそれぞれ規模や立地に差があるため一律の基準は用いることはできないが、評価する項目はすべて同じものを用いた。“通信簿”において1から5のどの数字をつけるかは、規模や立地を考慮するが、国語や算数のような科目については全国共通にしたといった具合である。
評価の仕事の責任は重かったが、自分の就職した組織がどんなものなのかが、よく見えてくる仕事だったと振り返る。
「最初に取り組ませてもらえてありがたかったなと思います。いろんな部門と接点を持てましたし、郵便局で働いている方ともお話をする機会がありました。役職関係なく、議論をかわしながら民営化というはっきりとした目標に向かって突き進んでいくのは手応えを感じられる仕事でした」
民営化に向かっていく業務は、伊村の中に「自分の会社をつくっているのだ」という思いを育むものだった。

郵政民営化を経て伊村は旧郵便局株式会社へ。郵便局の評価基準をつくる仕事はなおも続いた。一段落したところで、かねてから伊村が希望を出していた北海道勤務が決まる––。

Episode 2  地域を知ることの大切さを
痛感した北海道での日々

北海道支社での1年半の勤務で学んだこと

2007年10月、郵便局株式会社の一員として民営化を迎えた後も経営計画担当として評価基準づくりの仕事に取り組み続けた。転機がやってきたのは2009年のことである。
「前の年の希望で北海道で仕事がしたいという希望を出していたんです。特に、僕が育った村のように人口が多くはない地域の郵便局を支える北海道支社での仕事をしてみたいと。その希望が通ったんです」
北海道の郵便局をいくつかのブロックに分け、それぞれに支社の社員がつく。支社社員はブロック内の各郵便局がよりお客さまの支持を得られるために何が必要か、郵便局と一緒に考え取り組んでいく。伊村はその1人として着任したのだ。最初の半年は札幌市内での勤務を行い、それからの1年は人口約2万人の八雲町の郵便局を拠点に仕事をすることになった。
これまでは遠く離れた東京から、言わばマクロ視点で全国の郵便局を観察してきた。その郵便局のリアルな部分を間近で見ることができる北海道での日々は、気づかされることがとても多かった。
「例えば地域に100世帯くらいしかない集落にある郵便局では、商品などをどんどんお勧めしていくよりも、1人ひとりのお客さまとの信頼関係を確実に築いていくことのほうが大事であったりします。それなのに私は、当初『他の郵便局では、こうやって、こういう結果が出た』という画一的な話を多くしていたんですよね」
支社の社員に本当に求められているのは、地域の特性に合わせた現状の改善策の立案だ。その自分の役割が果たせていなかったのだ。
「そういう自分の中のずれた感覚を肌で知ることができた、本当に良い機会でした」
収益を追いかけながら地域のネットワークを守る。民営化以降の郵便局にとっての最重要テーマに対する意識が、伊村の中ではっきりと、強い実感をともなっていった。

東北で被災した郵便局の復旧業務に携わる。

北海道には1年半勤務した。伊村はもっと長く北海道にいることを希望しながらも、東京の本社へ異動となる。2010年より営業企画部の店舗担当となり、2011年からは店舗部へ異動した。現在所属するチャネル企画部での仕事と直接的につながっていく仕事である。
当時担当していたのは、店舗の出店に関する検討などが中心となる業務だが、伊村の記憶に強く残っているのは、東日本大震災により営業を休止した岩手や宮城の沿岸部の郵便局の復旧業務だという。
「復旧するといっても、何から手をつけていいかわからないところもありました。でも実際に現地に行くと、テレビで見ていたものとは違う風景や匂いがじかに伝わってくる。いろいろな人から話を聞く中で地域の状況も理解できるようになってきました。現地に複数回訪れ地域の状況を把握し、地域の郵便局や自治体などと話をしていくことで、郵便局をどこで復旧するのが一番お客さまに喜んでもらえるかが少しずつ分かり、形にすることができました。」
現地に行くこと、地域にいる方の意見・考えを聞き地域の状況を理解することの大切さを、北海道での勤務に続きまたも認識することができたという。

現在伊村が手がけているのは、全国の郵便局をもっと利用してもらうために、地域の特性に合わせたサービスを考える仕事。全国を歩きながら、もっと使いやすい、これからの郵便局を模索している。

Episode 3  もっともっと、
現場に近い視点を持ちたい

地域の特性に合わせたサービスを考える

2011年から3年所属した店舗部は、お客さまとの接点となる郵便局店舗の活用によって、収益の拡大を図り、またお客さまに喜ばれる施策を検討・実施している。
伊村はここで店舗の新たな出店に取り組んできた。伊村たちの部の仕事としては、他にも街のかたちが変わったことで利便性が下がっているケースについて立地改善を行ったり、また、改修工事の実施によって快適な店舗を増やしていくことなどにも取り組んでいる。
「新たな出店のベースとなるのは、その地域がどういう状況にあるのか。人口は増えているのか減っているのか。それは日中と夜間でどう違うのか。周辺の既存店舗についてはその利用状況なども詳しく分析し、検討してきました」
2014年からは部そのものが店舗部からチャネル企画部に変わり、伊村も同部のチャネル戦略担当となり、店舗だけではなく、今後どのようにお客さまへサービスを提供するかソフト面の戦略も検討している。その際、地域の特性に基づいて立案していくのは店舗に関する業務と何ら変わるところはない。これまでの経験がおおいに生かせる業務だと言える。
最近は、現地に赴く機会はそれほど多くはなくなったが、それでも1ヵ月に1回程度は出張して現地を歩く。また店舗に関連した業務に生きるであろうと考え、地方自治体が実施している取り組みなどのリポートなどはよく読み、地域発の動きにはアンテナを高く張っているという。

もう少し身につけたい“内側”からの視点

伊村は入社以来、マクロ、ミクロ両面から郵便局を見つめる機会を得てきた。
「ただ、私の視点は外からの視点。北海道でしていたのもあくまで働きかけ。実際に郵便局の中に入って仕事をしたことはないですから。本当に地域のお客さまが喜んでくれているのかを、郵便局を挟んで話として聞くことはあっても、お客さまからの声を直接肌で感じた経験はまだありません。そういう希望が叶うかはわかりませんが、次は郵便局の中に入って、一郵便局として地域のお客さまを喜ばせる努力をする経験ができたらいいなと思っています」
最後に、伊村に業務において一番大切にしている心がけを聞いてみた。
「人の話をよく聞き、何が求められているのかを相手と共有することです。これまでは人の話をある程度聞いた段階で理解したつもりになってしまうことがよくあり、それで失敗してきたので。本音がどこにあるかはじっくりと話を聞いてみないとわからないものです。北海道の郵便局の皆さんとのコミュニケーションでもそれは痛感しました」
すべての仕事の中心にあるのは、コミュニケーションである。
「まずは話してみないと。当然、考え方が甘ければ突っ込まれます。だとしても口を開かないと何も始まりませんから」

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日本郵政グループ各社の仕事は多種多様ですが、そのいずれにも共通していることは、この国のすべての人のために汗を流すという使命感であり、お客さま一人ひとりからの信頼こそがすべての仕事の源にあるという自覚です。働き方は生き方です。日本郵政グループでは、いろいろな支え方で、たくさんのプロフェッショナルが活躍しています。